Nobue Kanekawa’s page
Nobue Kanekawa’s page
3/10に開催させて頂きました「本屋で気ままなコンサート in Readin’Writin’」お陰様で多くのお客様にご来場頂き和やかな雰囲気のなか終了いたしました。ご来場くださった皆さま、励まし応援してくださった皆さま、ありがとうございました。
もとは材木店の倉庫であったという天井の高い店内。2階にバルコニー席の様なお座敷があり、そこは少し多めに調整可能ということで、当初予定したいた定員以上に入って頂いた満席となりました。本棚を寄せた1階のイス席、2階のベンチ席とお座敷にもたくさん座って聴いて頂きました。響きが多いわけではないけれど、音の通りがよかったようで、直接音が届く目の前のお客様はもちろん、2階席の皆さんもいつもと違う感覚で音も空間も楽しんで頂けたようで嬉しかったです。私にとっても本とお客様の優しさに立体的に包まれた感覚が新鮮でした。楽屋はなく休憩中も皆さんと同じ空間に居て、話したりしながら楽器の手入れをしていましたが、店主の落合さんが日々積み重ねている場の雰囲気もあって、皆さん思い思いに本を見てまわったりお話ししたり楽しんでくださっている様子が嬉しくて心地よかったです。よい会場に出会え、素敵なお客様に恵まれ感謝しています。
気ままなコンサートシリーズでは、本の挿絵の様な感覚で、私が撮った写真と演奏する音楽を組み合わせています。上の写真は、チャイコフスキー作曲 “四季”より 4月 待雪草 に組み合わせたものです。この花は、スノードロップとうい名前の方が良く知られているでしょうか。ロシアの春は日本よりも遅く訪れます。行きつ戻りつする季節の変わり目。
1875年、サンクトペテルブルグで刊行された月刊雑誌《短編小説家》から依頼され、1年連載作曲された中の1曲です。
この月は、アポロン・マイコフの詩をテーマに作曲されました。
明るい光が積もった雪を通してかすかに光り
こんなに青く清らかな松雪草が輝いている
古い運命への涙の最後 そして幸福の夢への最初のあこがれ
そして、あえて変わった視点であったかもしれないものを2点。
こちらは「星めぐりの歌」のために選んだ写真です。作曲したのは、岩手県花巻生まれの宮沢賢治です。童話作家、詩人、地質学者、教師でもあり、音楽にも造詣が深くチェロやオルガンを奏で作曲もしました。農民生活に根ざした創作もした賢治をイメージし、大地から力強く立ち上がる木、そして天体の1つでもある太陽の光がさしています。明るい昼間には見えないけれど、青い空の向こうに星々があることが想像出来るのではと選びました。
コンサートでは色々なお話しをしてから演奏しましたが、シンプルであるからこそ、皆を自然と優しい気持ちにさせてくれるいい曲です。
そしてもう一つは、アルゼンチンタンゴ、ビジョルド作曲「エル・チョクロ」の為に選びました。
コンサートの後半は、穏やかな曲から徐々に濃い音楽へ。この曲の前には歌劇カルメンから「花の歌」と「ハバネラ」を演奏しました。それらの為に選んだバラの写真も「エル・チョクロ」にも似合うものだったので、違った要素を加えるつもりで、リズム感のある写真を選びました。実はこれ、洋館にあった鏡付きのチェストの装飾をま横から見ています。奥には手前と同じ支柱がありますが右側の一本は鏡に映ったものです。ここで「角度を工夫したらリズム感がでて面白そう!」と思って写真を何枚も撮っていた私は、端から見たらかなり不思議だったかもしれません。
コンサートで話しそびれたけれど、タンゴを踊るダンサーのぷりっとしたふくらはぎが入れ替わって行く様子も想像できるかな。
ほっと一息ついて、また動きます。
昨年は、有難い学びや出会いがたくさんありました。今年になって少しずつ形になってきています。
写真展情報:
4月9日火曜日~4月14日日曜日 12:00~19:00 最終日17:00迄
『時は春 brilliant color exhibition』in GALLERY KINGYO
千代田線 根津駅・千駄木駅 両駅から徒歩7分
コンサート情報:
5月5日 日曜祝日 午後5時開演
雑司ヶ谷 拝鈍亭(本浄寺内) ワールド・ミュージックの会
『やぎりんトリオ・リベルタ CL × 大前恵子』時代と国境を越えた旋律と言葉
有楽町線 護国寺駅より徒歩7分
6月2日 日曜日 14時開演
『トロンボーンとクラリネットによる ジョイントコンサート』 in LOVERSION 上野
JR線 上野駅 入谷改札より徒歩7分 銀座線 稲荷町駅より徒歩3分
2019年3月14日木曜日
出会いと感謝