Nobue Kanekawa’s page
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土曜日に開催させて頂いた、谷中ボッサで6度目となるカフェで気ままなコンサート、お陰様で終了いたしました。ご来場頂いた皆さま、温かいお言葉を掛けてくださったり、チラシを置いてくださったり、様々応援してくださった皆さま、有り難うございました。今回演奏したのは、アンコールも含めて全13曲。間にトークを挟みながら奏でるのは、短めの耳馴染みの良い旋律ですが、やはりハード。それでもお客様が時折笑顔になって聴いてくださるのを見たり、感じたりしているのは、私にとっても嬉しい時間です。帰宅すれば、ふうっと力が抜けてクッタリしたりしますが、次はどんな企画が良いかなと、今回の反省もそこそこに図々しく考えていたりします。
さて今回も、演奏した曲それぞれに、想像を広げる種になったらいいなと、私が撮りためた写真をコーディネイトしました。
例えば、結婚式のBGMとしても良く使用されるバッハの「アリオーソ」には、横浜山手のイギリス館で撮った家具の写真を合わせてみました。装飾が曲のイメージに似合うこと、そして箪笥、家具は、暮らしを連想すること、窓外の木々の緑が映り込んでいる様子から、お庭のある式場で婚礼のお支度を調えている花嫁を想像してみました。
原曲がどの楽器、声の為にかかれたのかにこだわらず、色々な曲を演奏しています。案外クラリネットの曲が抜けてしまったりするので、通常のコンサートホールではあまり演奏されないエチュードを演奏したりしています。2枚目の写真に合わせたのは、ジャンジャンの「20の段階的・旋律的エチュード」の中の6番です。一見堅そうなタイトルですが、難しいけれど美しい曲集です。6番は、おどけたように弾んだり、色合いが変化する旋律を、揺らぎをつけながら奏でる感じが、アルルカン、道化役者のイメージに合うかしらと選んでみました。このアルルカンの操り人形が描かれた箱は、実はデメルのチョコレートが入っていた箱です。高級なのでたまにしか頂けませんが、スパイスがきいて美味しいんだな。
瀧廉太郎の「花」が、実は「四季」という組曲の中の一曲なのはご存じですか?春が「花」、夏が「納涼」です。その「納涼」に合わせたのが、ほおずきの写真。毎年7月に開かれる浅草寺のほおずき市で撮ったものです。鉢の葉の間からこぼれる夏の光、橙色が夕暮れの空を連想します。歌詞の中には海辺も出てきます。海に見に行きたくなりました。秋の「月」と、冬の「雪」も素敵な曲です。またの機会に演奏できたらいいなと思います。
2015年6月11日木曜日
想像の種